うっとうしい梅雨どきに、心に明るい光を投げてくれる花、
それがあじさいです。
あじさいは、質素な花のように見られがちですが、
特に日本の女性の間では根強い人気を誇っており、
実は、母の日に「贈られたい」花のランキングには
毎年上位に食い込んでいる、人気の花なのです。
あじさい祭りなどで楽しむほか、
鉢植えも多く売られています。
あじさいの花色は土壌で変わる?
あじさいと言えば、紫系、ピンク系と、
様々な色があることで知られています。
そして、あじさいの花の色が、「土の酸性度で決まる」という説も
古くから飛び交っているのですが、
これが単なる噂にすぎないのではないかと言う人も
かなりの割合でいるようです。
結論から言うと、あじさいの色が土の酸性度で決まるというのは
ほぼ正解です。
正確に言うと、土壌の中のアルミニウムイオンが
あじさいに吸収されるかどうかが、花色に影響します。
アルミニウムは、アルカリ性の土壌では溶出することが少なく、
あじさいに吸収されることも少ないのですが、
酸性土壌ではアルミニウムイオンとして溶出し、根から吸収されて
青い花色をつくりあげます。
このため、酸性の土壌ではあじさいが青くなり、
アルカリ性土壌だと赤くなると言われるのです。
日本のあじさいは、全体的に見て
もちろん、ピンク色のものもありますが、
紫色のほうが圧倒的に多いです。
つまり、日本の土壌はほとんどが酸性土壌なのです。
「あじさい」の漢字として「紫陽花」という字があてられていることからも
日本のあじさいが紫がちだということがよくわかります。
これに対して、ヨーロッパのあじさいは、
ピンク色のものが多くあります。
ヨーロッパでは、土壌がアルカリ性ですので、
土にアルミニウムイオンが溶け出しておらず
青い花はつけにくいのです。
もしもご自宅のあじさいで、花が赤いものを青くしたい時には、
アルミニウムを含む、ミョウバンなどを施肥すると
花色を変えることが出来ると言われています。
あじさいの人気品種とは?
その中には、咲きはじめから咲きおわりまでに花の色が変化するもの、
長く咲いて楽しませてくれるものなど、
様々な品種があります。
よく見かけるのが「ブルースカイ」。
本年度 開花見込み予定 大苗アジサイ ブルースカイ 大苗 |
鮮やかな青色のガクが特徴のガクアジサイです。
この青色は、咲き始めてから咲き終わりまでに、
紫色から青色へと変化します。
おなじガクアジサイでも、星のような花がかわいらしい
「コンペイトウ」も、人気品種です。
アジサイ コンペイトウ ブルー5号【14年度入荷株】 |
特にそのかわいさから、母の日のギフトにも
多用されるあじさいです。
1990年代開発された、比較的新しい品種で、
「ダンスパーティー」というものは、
花弁の枚数も多く華やかです。
紫陽花 人気のあるあじさいアジサイ ダンスパーティー 4.5号苗 |
花弁の枚数が多いといえば「てまりてまり」という
小ぶりの花をつけるあじさいも、大変可憐で印象的です。
KAMO GARDENオリジナルアジサイ「加茂セレクション」!八重咲テマリアジサイてまりてまり |
技術の進歩で、刻々と新品種が開発されているあじさい。
蒸し暑さを感じはじめ、夏に向かう前の
どことなく憂鬱な時期に、
しっとりとした花はきっと、やさしくほほえみかけてくれることでしょう。
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