日本三大祭りのひとつ、誰もが知っている京都の「祇園祭」。
このお祭りは、なんと7月の1ヶ月間をかけて行われる
八坂神社の壮大な神事です。
1ヶ月の間、様々なイベントがあり、
文化的な見所も目白押し。
一体どこを見ればいいの~!、と
誰もが迷ってしまう祇園祭のスケジュール、お教えします!
7月1~5日 の祇園祭
祇園祭では、山鉾と呼ばれる33の山車が出ますが、
7月1日~5日までの間に、
各山鉾町の町会において祭りの無事を祈願し、
また各種の打ち合わせを行う
「吉符入り(きっぷいり)」が行われます。
これらは多くが1日、遅くとも5日までに行われ
各町会で日程が異なりますが、一般の見学は不可となっています。
また、2日には、鬮(くじ)取り式といって
山鉾巡行の順番を決めるくじ引きが行われます。
お祭りのメインとなる山鉾巡行も、順番は
2日まで決まらないんですね!
7月10~13日 の祇園祭
各山鉾町で、「清祓い」というお祓いが行われた後、
「前祭(さきまつり)鉾建て」と呼ばれる、
鉾や曳山を組み立てる作業が行われます。
山鉾を組み立てるのには3日ほどの時間を要します。
釘が1本も使われない組み立ては見事です。
これが完成すると、「鉾曳き初め」という
試し曳きが行われます。
本番の山鉾巡行では、女性や子どもは山鉾を曳くことはできませんが、
この日は女性や子どもも綱を引くことができ、
これを曳くと1年の厄除けになると言われています。
12日、13日に行われることが多いようです。
巡行当日の盛装や、お囃子での試し曳きは
本番前でありながらわくわくする気持を高めてくれます。
13日には、「稚児社参」といって
祇園祭のひとつの特徴である、稚児という10歳前後の選ばれた男児が
八坂神社に参拝し、五位少将の地位を授けられます。
馬に乗り、多くの供の者をつれての参拝ですので
これも見所の一つとなっています。
7月14~16日 の祇園祭
この期間の祇園祭を「前祭(さきまつり)宵山」といい、
各山鉾町では祇園囃子を奏で、
歩行者天国が設定されて、夜店も多く並びます。
京都には旧家・家宝も多くありますが、
各家でこの期間に、秘蔵の屏風や書画を飾って、
表の格子を外し、道行く人に公開する「屏風祭」も行われます。
また16日には、「日和神楽」といって、
各山鉾町のお囃子が翌日の晴天を祈り、
祇園囃子を奏しながら練り歩きます。
7月17~23日 の祇園祭
17日には、「前祭山鉾巡行」が行われ、
山鉾が鬮にしたがって順番に、街を練り歩きます。
四条通麹屋町には、神域との境界線を示す注連縄が張られ、
これを稚児が太刀で切り落とす「注連縄切り」があります。
この儀式により、山鉾が神域へ進めるのであり、
稚児の最大のお役目がこの注連縄切りになります。
17日はこのあと、「神幸祭」が行われ
夕方に、八坂神社から3基の神輿が担ぎ出されて
四条御旅所までを渡御します。
多くのイベントが行われる17日は、祇園祭最大の
見所ポイントといえるでしょう。
17日から23日にかけて、まだ巡行していない山鉾をつくる
「後祭(あとまつり)山鉾建て」や、
これらの山鉾を飾る「後祭宵山」、「屏風祭」の後半戦、
花街のきれいどころが無言で四条御旅所に詣でる「無言詣」などが
行われます。
7月24~31日 の祇園祭
23日午前中には、八坂神社で茶道家元による、
「煎茶献茶祭」が行われます。
24日は「後祭山鉾巡行」。
後半の山鉾が街を練り歩きますが、
前祭のときと違い、歩行者天国はなく、
露店は出ないことになっています。
ただ、獅子舞や子供神輿、お囃子などが練り歩く「花傘巡行」も
この日に行われるので、
まだまだ見所満載であることは間違いありません。
夕刻には「還幸祭」といって、
御旅所に渡御していた神輿が担ぎ出され、
八坂神社に還御されます。
25日には八坂神社での「狂言奉納」、
29日には同じく八坂神社にて、「神事済奉告祭」があり、
31日に、八坂神社境内の「疫神社」で
「疫神社祭(夏越祭)」という厄除け祈願が行われます。
素戔嗚尊ゆかりの人物、蘇民将来を祀ったこの神社で
大きな茅の輪をくぐって厄除け祈願をし、祇園祭の幕が下ります。
いかがでしたか?
さすがに1ヶ月にわたる神事には、
ここではご紹介しきれないこともたくさん行われていますが、
祇園祭の観光には、16日~24日までのいずれかをご覧になるのが
おすすめですよ!
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